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このストーリーは

プロジェクト 「 「渋谷をつなげる30人」2017年度(第2期)

から投稿されました。

「渋谷をつなげる30人」第2期が終了しました

20179月にスタートした、企業・NPO・行政のクロスセクターによるまちづくりプロジェクト「渋谷をつなげる30人」第2期。約5ヵ月の間に7回のセッションが行われ、28日に最終回となるレポーティングセッションが行われました。

◾️「渋谷をつなげる30人」から始まる社会変革

「渋谷をつなげる30人」は、企業・NPO・行政というまったく異なる立場の30人がセクターを越えて集まり、地域や社会の課題を解決していくためのアイデアを持ち寄る、渋谷ならではのまちづくりプロジェクトです。

「渋谷で何かしたい」という漠然とした想いから、7回のセッションを通じてその背景にある課題を探り、どんなステークホルダーがいるかを想定して具体的にプロジェクト化していきました。

30人でやることの価値は何か?それは、組織を越えたいろいろな視点でものを見ることができること。自分の組織内だけでは解決できなかった課題も、異なる立場のメンバーが集まって考えることで新たなアイデアがうまれてきます。まさに渋谷区のビジョンにあるように「ちがいをちからに」変えていく、新たな公民連携、官民協働のかたちと言えるでしょう。

それぞれのメンバーが、このプロジェクトで得たことを所属する企業や団体に持ち帰り、その中で広めていく。課題だと感じていること、変えたいと思っていることに対して、まずは個人が変わって周囲を巻き込み、小さなアクションを積み重ねていくことが、やがて大きな社会変革につながっていきます。


◾️6つのプロジェクトが立ち上がりました

今回具体化されたのは6つのプロジェクトで、その分野も内容もさまざまです。

プロジェクトが立ち上がった背景やその裏にある課題、それらを解決するためのアイデアがどのようなビジネスモデルに発展していったかを見ていきましょう。

1. 資産活用プロジェクト

「ビジネスの冒険に満ちた街」を具現化する遊休資産などを活用したシェアリングエコノミー推進プロジェクト

メンバーは不動産、イベント企画、行政の建築担当で渋谷区の土地や建物に関する情報について熟知しているチーム。共通していたのは「もっと渋谷を使いたい」という想いでした。

イベントを開催したいけれどすぐに活用できる場所がない。でも普段は貸していなくても、公共的なものであれば実は貸せるのでは?ということもあり、使えるスペースの洗い出しをしました。候補としてあがったのが、公開空地や空家、オフィスで使っていない会議室など。

You make place, You make SHIBUYA」を事業コンセプトに、渋谷区と連携して事務局を立ち上げ、これらの眠っている場所や通常借りられない場所を借りられる場所に変えていくことに取り組むことになりました。

まずは、トライアル期として公開空地を活用したフリースローイベントやセンター街の屋外広告活用、学生限定で使っていない会議室をフリースペースとして貸すといった事業が始まります。その先には、渋谷を拠点とした文化発信、新たなインバウンド向け観光資源をつくること、渋谷エリア全域でバランスの取れた地域活性をするというムーブメントにつなげていくことを見据えています。

2. 未来のシゴト図鑑プロジェクト

「それぞれの成長を、一生よろこべる」を具現化する渋谷区のワとこどもの交流プロジェク

普段から子どもと関わりながら教育に近い仕事をしているメンバーが多く、いわば「子どものプロ集団」でもあったこのチーム。子どもの近くにいるからこそ感じる課題意識が原点となって、プロジェクトが形づくられていきました。

はじめは「渋谷の街をキッザニアにする」というところからスタートしましたが、話し合いを進める中で、単に職業体験をしてもらうだけではなく、子どもたちにより渋谷らしい仕事体験をしてもらいたいという想いが強くなっていきます。渋谷ならではの最先端の仕事や、子ども達が憧れる仕事の人との就労体験を通して何かできることはないか?

そこで、331日を「渋谷シゴトの日」として、まずは大人と子どもが1on1で一緒に「未来のシゴト図鑑」を作成するイベントを開催することになりました。

「未来のシゴト図鑑」はイベント当日、子どもと大人がペアになってコミュニケーションを取りながら、未来の姿を想像して共同作成するものです。子どもたちに様々な未来の可能性を感じてもらうと同時に、大人も子どもに自分の仕事について伝えることで新たな気づきを得られる。ともに成長できる取り組みを継続的に行っていくことを目指します。

3. Orange Drinksプロジェクト

「愛せる場所と仲間を、誰もがもてる街」を具現化する原宿地区・笹塚地区でのコミュニティ活性化プロジェクト

このプロジェクトの最大の特徴は、人と人とのつながり方に着目し、渋谷に関係する人をイベントやコミュニティへの関心度合いを尺度としてレベル15で表現したことだと思います。意識が高いレベル45の人たちがまちづくりを推進しているのも確かだけれど、まちの中心はその他大多数のレベル3の人たちで、この層のゆるいつながりがコミュニティ活性化のカギになると仮定しました。

このレベル3を巻き込むことを意識して立ち上がった事業コンセプトが、「You Make Shibuya card」と「原宿オレンジドリンクス」。

You Make Shibuya card」は、渋谷301期に事業化されたWill Cardの流れをくむもので、個人のWill(意志)とスキルを表した名刺代わりのカードが、初対面の人とのコミュニケーションツールとして使われることを想定しています。20184月に立ち上がる「渋谷未来デザイン」(渋谷区と協賛企業が出資する一般社団法人)のオフィシャルカード化を目指し、情報のデータベース化をすることで、イベント開催時などに活用できることもできます。

「原宿オレンジドリンクス」は、エリアの資源を活用して人と人をつなげる取り組みです。まずは敷居を下げた気楽な地域の交流イベントから、そして2020年のオリパラ開催と同年の明治神宮鎮座100年という節目に向けて原宿の街で和装するイベントを行うなど、企業が地域と一体となって盛り上げていく仕組みづくりをしていきます。

4. spoppyプロジェクト

「思わず身体を動かしたくなる街」及び「人のつながりと意識が未来を守る街」を具現化する新しい渋谷の運動会プロジェクト

「年齢も性別も障がいも関係なくスポーツを楽しみ、皆が楽しめる空間をつくる」、というのがこのプロジェクトのテーマ。地域で町内会の運動会などが開催されていても、参加者は昔からの住民ばかりで若い人が参加しづらかったり、そもそもスポーツというとどうしてもハードルが高く感じる人がいたり、ということがあります。

そこで、みんなが楽しいと思えるスポーツを新しくつくって、それを切り口に地震や災害など有事にも助け合えるコミュニティをつくろう!という大胆な発想がうまれました。

「つくる+あそぶ」をキーワードにつくったスポーツは、風船やうちわなどを使った誰でもすぐにできてしかも楽しいもの。会場を地域の避難所にすることで、有事に避難する場所の周知にもつながります。

新しくスポーツをつくる「スポーツクリエーション」を通して、人のつながりがうまれ、コミュニティをつくっていくことがこのプロジェクトのウリ。まずは、行政や企業が盛り上げたいというニーズのある、ササハタハツ(笹塚、幡ヶ谷、初台)エリアを対象に実施します。


5. ちがいを仲間にプロジェクト

「あらゆる人が、自分らしく生きられる街」を具現化する地域通貨発行及びボランティア活動活性化プロジェクト

「ちがいを仲間に」。このプロジェクト名が決まるまでに、そもそも「ちがい」とは何か?について議論を重ねました。社会生活をする上で支障があったり、不自由がある状態を「ちがい」として、一般には、障がい者、高齢者、LGBTなどの人たちが「ちがう人」と言われています。ただ、一言で「ちがい」と言っても個々のケースは異なるし、自分は他人と違うのではないか?と不安に感じたことがある人が多いこともわかってきました。さらに、違いをオープンに可視化したい人がいる一方で、絶対知られたくないという人もいます。

そこで、ごみ拾いボランティアのNPO「グリーンバード代官山」で何かできないかということで、地域の障がい者施設に声がけして一緒に活動しました。あえて「違いがある人は集まりましょう」ということではなく、グリーンバードをきっかけに地域と関わり、違いを感じている人もそうでない人も自然に集まって、お互いが学びあえる場が増えていくことを目指します。

このプロジェクトのもうひとつの軸が、渋谷の地域通貨「渋コイン(しぶこいん)」。例えば、ウォーキングするとコインが貯まって、それを応援している商店街で使うことができ、地域経済の活性化につながる。これは渋谷限定のSNS「渋NS(しぶえぬえす)」ともリンクしていて、違いをきっかけとしてSNSでつながれる場をコミュニティの中につくることで交流がうまれ、新たな経済圏がうまれることも期待できます。こちらは既にクラウドファンディングでのプロジェクト化が進行中です。

6. 渋谷D&Iアート・トリエンナーレプロジェクト

「あらたな文化を生みつづける街」を具現化するダイバーシティ&インクルージョン推進プロジェクト

6つのプロジェクトの中で最も内容が大きく変遷していったのがこのチームでしょう。ただ、最初から一貫していたのは、「渋谷で何か楽しいことがやりたい」という想い。昔、渋谷で遊んでいて大人になった3040代がどうして集う場所になっていないのか、今の渋谷に足りないものは何なのかということを検証していきました。

そして、渋谷には大人にとって魅力的なカルチャーが足りない、渋谷も働き盛りの層を意識していないのではないか、この層にアプローチするということで大人も来たくなる街にしたい!という流れに。これは、渋谷区基本構想にある「新たな文化を生みつづける街へ」という考え方ともつながります。

そこから、「大人の街」に必要な文化、エンターテインメントを街に取り込む方法として、渋谷最大の遊休資産である代々木公園や大型開発の進む公園通りを舞台にしたアートイベント企画へと発展していきました。

2020年に渋谷の街で「渋谷D&Iアート・トリエンナーレ」を行うことを目標として、プロジェクト化が進んでいます。まずはメンバー全員のモチベーションを上げるためにも、大人の街のお手本、ニューヨークの視察を計画中です!



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