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このストーリーは

プロジェクト 「 江東区をつなぐプロジェクト Phase 1

から投稿されました。

株式会社フジクラ(以下フジクラ)のイノベーションハブ「BRIDGE」で行われている「江東区をつなぐプロジェクト」。その第三回目が開催されました(第一回目の内容はコチラ/第二回目の内容はコチラをご覧ください)。

第三回となる今回は、事例紹介としてFC東京 地域コミュニティ統括部長 久保田 淳さんと江東区政策経営部企画課長 炭谷 元章さんにご登壇いただきました。久保田さんにはスポーツの視点から、炭谷さんからは行政の視点から、地域と関わりをご紹介いただいています。本プロジェクトのPhase1(※Phase2は春~初夏頃を予定)のフィナーレを飾るイベントの様子をレポートしましょう!

会場の空気はセッションのはじまりからおだやかに

セッションのスタートとして、まずはこのプロジェクトの事務局を務めるフジクラの森祐起さんが前回までの振り返りを実施しました。

3回連続でセッションに来てくださっている方もたくさんいて、会場の雰囲気はじまる前からあたたまり気味。森さんの語りもとても落ち着いています。


 

 森さんも最初からこの笑顔。“顔なじみがこの場所にまた集まった”という雰囲気です


続いて、近くに座った参加者同士でグループをつくって自己紹介をしてチェックイン。その後は、全体に向かってひとり一言ずつ自己紹介をする時間も設けました。少しではあるけれど、この日、この場に集まったメンバーのことがわかって、会場全体が和んだ空気に包まれていきます。


 会場の雰囲気がいいので、自己紹介もスムーズです。みんな、このスタイルにもだいぶ慣れてきたみたい!


切り口を工夫することでスポーツの可能性は無限に広がる

会場がすっかりほぐれた後は事例紹介。

FC東京 地域コミュニティ統括部長の久保田 淳さんと江東区政策経営部企画課長 炭谷 元章さんのプレゼンテーションです。


まずは、久保田さんが、日本プロサッカーリーグのクラブチームのひとつであるFC東京が、チームとして、どのように地域と関わりを持っているかについて話をしてくれました。

FC東京はチームのスローガンとして「強く、愛されるチームをめざして」という言葉を掲げています。そのスローガンのもとに、さまざまな地域交流を企画。その活動は、小学校に出かけてサッカー教室を行うことで交流をはかるほか、女子サッカーの普及やサッカーを通じた障がいを持つ子どもたちとの交流、子ども食堂への訪問など、多岐にわたっているそうです。

久保田さんに紹介された数々の取り組みのなかでも、ひときわ目を惹いていたのが分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」でした。

入院中のため試合観戦のできない高校生に代わって、彼の兄弟に抱きかかえられてスタジアムにサッカー観戦へと出かける分身ロボット・オリヒメ。病室の高校生は、オリヒメのカメラを通じて試合会場の臨場感を味わいます。高校生は手元のタブレット操作により、オリヒメの顔(視線)の向きを上下左右に動かすことができ、さらに他のサポーターに合わせて拍手や万歳をすることもできるのだそうです。


 久保田さん。プレゼンテーション時には、正装(?)なのでしょうか、FC東京のユニフォームを身にまといました。


久保田さんは「スポーツには競技をするだけでなく、さまざまな切り口を持たせることができます。サッカーに興味がない人とでも、切り口を工夫すれば交流を持つことは可能です。また、私たちが、子どもの貧困問題などに関わることで、問題意識を世間に広く届けることも可能です。スポーツが地域の課題とクロスすることで、プラスの効果を生むような活動を心がけています」と話しました。


市民が参加する江東区のまちづくりを行政も歓迎

続いては、炭谷さんが、江東区政策経営部企画課長として「江東区の概要と課題」についてプレゼンテーション。まずはご自身のこれまでの経歴を振り返りながら、江東区との関わりや他の区と比べての特徴などをお話しいただきました。


炭谷さんの話によれば、東京の臨海部に位置する江東区の人口は、年々増加傾向にあるとのこと。一方、区の職員は減少傾向にあり、一人あたりの仕事量の調整が課題になっているのだそうです。

また、住民アンケートによれば、現在、江東区に住んでいる市民の9割は「ずっと住みたい」または「当分は住みたい」と思っている層が占めており、住み心地がよいエリアであることがうかがえました。


 炭谷さん。行政の方が、オープンコミュニティの場に顔を出してくれるのは、とてもうれしいこと!


そのほか、炭谷さんは江東区の財政状況、都市計画、区の課題などを網羅的にとても分かりやすく解説。2020年の東京オリンピックを経ての新長期計画の策定についてまでをお話しいただきました。「未来の江東区をつくっていくためには、市民のみなさんの声が必要です。こういった場所で、江東区についてのさまざまな意見が交換されていることをとてもうれしく思いますし、また、期待もしています」と、お話しくださいました。

ふたりのプレゼンテーションが終わったあとは、認定NPO法人夢職人の岩切準さんの進行のもと、登壇者によるクロストークと質疑応答の時間が設けられました。


 落ち着いた岩切さん(写真右)の進行。登壇者も安心して身をゆだねている様子
(写真左から、久保田さん、江東区・岩田さん、炭谷さん)。


後半は参加者同士をつなげて、想いを掘り下げるセッション

プレゼンテーションとクロストークの後は、参加者による対話の時間です。

スポーツの視点から、そして、行政の視点から。それぞれ、江東区へのアプローチをインプットしたおかげで、参加者の中にもイメージが膨らみます。

そんなインスピレーションをもとに、まずは一人ひとりがA4用紙に“これから江東区でやってみたいこと”をまとめます。


  じっくりと、自分に向き合い、これから江東区でやってみたいことを文字にしていきます。


やりたいことを言葉に落としたら、今度は3人1組のチームを結成。

立場の違う人や、あまり話したことのない人、気になる人とチームをつくりました。


3人のチームは、それぞれ、“話し手”、“聴き手”、“メモ役”に分かれて、順番に想いを聴きあいます。

人に聴いてもらうことで、また、フィードバックをもらうことで、話し手の中でやりたいことがくっきりと輪郭を持つようになっていきます。


仲良くなってきたメンバーと想いをしっかりと受け止め合います。


最後は、全員で円になって、みんなで、“これから江東区でやってみたいこと”を発表して想いを分かち合いました。


 一人ひとりがやりたいことを宣言。そして、みんなが、メンバーそれぞれのやりたいことを応援します。


Phase1のフィナーレとなった今回のイベント。ここで出会い仲良くなったメンバーたちが、これからどんな物語を紡ぎはじめるのでしょうか。

そして、Phase2では、ここに、さらにどんなメンバーが加わり、広がりを見せていくのかも楽しみです。

フジクラのイノベーションハブ「BRIDGE」。江東区を動かす、さまざまなプロジェクトがここから生まれていく……。そんな予感を感じさせる3回のセッションとなりました。



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