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このストーリーは

プロジェクト 「 日立製作所 プロトタイピング協創セッション

から投稿されました。

1. カスタマープロフィール:



2. プロジェクトチーム:

事務局メンバー:

  • インダストリソリューションデザイン室 鳥越 誠 室長(写真 左)
  • インダストリソリューションデザイン室 光田 浩樹 研究員(写真 中)
  • 生産システム研究部 堤 大輔 研究員(写真 右)
(プロジェクト実施時の所属を記載しています)

  



3. プロジェクトの背景:

素早く改善するプロトタイピングを業務に活かしたい

製造業では、顧客ニーズの多様化が進んでおり、顧客課題の早期抽出や、開発リードタイムの短縮が求められています。そのため、製造業でこれまで活用されてきた「完成品の試作品を作る」という位置づけのプロトタイピングだけではなく、デザイン思考で用いられる解決策の絵コンテなどを含めた「素早く作成してフィードバックをもらうことで、すぐに改善できる」というプロトタイピングを実践できることが求められてきました。



4. プロジェクトの目的:

デザイン思考のプロトタイピングを実践できる人財を育てる

デザイン思考のプロトタイピングを製造業における研究開発で活用できるようにするため、日立製作所が抱えた事例を基に、実践を体感できるプロトタイピングの協創セッションを開催しました。このセッションは、素早く改善するプロトタイピングを通して、個人作業だけでは想起が難しい課題や解決策が得られることを中心に体験できる内容にしました。これにより、実務で活用できるデザイン思考のプロトタイピングを学べる機会を生み出しました。


5. プロジェクトのプロセス

進め方:

  • STEP 01:ストーリボードを作成して顧客体験を可視化する
  • STEP 02:ありたい姿を描き、現状(STEP 01)とのギャップから課題を特定する
  • STEP 03:課題を解決するアイデアを生み出す
  • STEP 04:アイデアからプロトタイピングの設計図をつくる
  • STEP 05:プロトタイプver01をつくり、フィードバックをもらう
  • STEP 06:プロトタイプver02をつくり、フィードバックをもらう
  • STEP 07:セッションを振り返る


4つのチーム:

<TEAM A>


<TEAM B>



<TEAM C>



<TEAM D>





6. プロジェクトの成果:

4チームは2018年に2日間をかけて、"日立のEngineering Chainにおける課題と解決策"というテーマについてプロトタイピング協創セッションを行い、Engineering Chainのあるべきシステム構成を考案しました。

プロジェクトの成果は、大きく以下の3つとなります。

(1)「素早く作成してフィードバックをもらうことで、すぐに改善できる」というプロトタイピングの考えを理解が深く進んだこと。また、短時間で複数回のサイクルを回すプロトタイピングの実践により、従来のプロセスと比較して手戻りが大きく減少することを実感できました。

(2)異なる部署の研究者に加え、実際の事業部門からもセッションに参加を頂いたことで、一人ひとりの個人が見ている視野以外のアイデアや知見が加わり、部署内で閉じたセッションでは着想が難しい質の高いプロトタイプを作り上げることができることを体験できました。

(3)実践に沿ったテーマを題材としたことで、「実課題で利用可能なプロトタイプ協創セッションのプロセス」を創り上げることができました。これにより、各研究者が実際に抱えている課題においても、このプロセスを活用する気運が高まっています。

<協創セッションのプロセス イメージ>

 



7. プロジェクト終了後 インタビュー:

#01 本プロジェクトを通じて、最大の学びは?

  • 最初はフワッとした議論からスタートしたので、「これで、まとまるのかな?」とすごく不安でしたが、ワークショップの流れに沿って対話を進めていると、実際にアイデアが出ることがわかりました。
  • そして、「これは本当に雑だなぁ」と感じたプロトタイプver01でしたが、それに対して「否定的ではない前向きなコメント」をフィードバックとして沢山もらい、それを基にブラッシュアップをしたら、自分たちでも信じられないほどアイデアが広がっていくということが実感できました。
  • 最終的には、『こんなに雑なプロトタイプver01から始めて良いんだ!』がわかったことが最大の学びです。


#02 セッションを通じて、明日から仕事に取り入れてみたいことは?

  • 『問題の指摘や否定から入るのではなく、相手がやりたいことを実現するために、ブラッシュアップをするにはどうしたら良いか?、という問いかけを心がけること』を学び、それを実践してみたら、お互いが気持ちよく会話できるし、自分が質問される立場に立った時に、前向きな気持ちで話ができたので、通常の仕事でも自分が誰かと話す際には、ブラッシュアップするための問いかけを心がけることで、良いチームになっていけると思いました。



【プロトタイピング協創に関するお問い合わせ先】

 https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/hqrd/rd/jp/form.jsp



プロジェクト・プロデューサー:


最上 元樹 GENKI MOGAMI

イノベーション・プロデューサー


プロジェクト・ディレクター:


筧 大日朗 DAINICHIRO KAKEI

シニアマネージャー
イノベーション・コンサルティング事業リード
研究開発リード


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