OUR FUTURES

地域課題を解決するための地理空間オープンデータを用いたマーケソン

Mission

  • 地域課題を解決するための地理空間オープンデータを用いたハッカソンで生み出されたアプリケーション・サービスの活用を目指し、関係するステークホルダーとアイデア創出チームのマッチングを行うこと
  • マーケソン終了後もアプリケーション・サービスが課題解決に貢献したかを検討し、活用に向け支援できる仕組みを整備すること
  • 生み出されたアプリケーション・サービスの評価を行うこと

地域課題を解決するための地理空間オープンデータを用いたマーケソン

Participation

自治体の方、重要な支援者に加えて地域に根ざした団体(商工会議所、商店会、自治会、NPOなど)、ITエンジニア・アントレプレナーなど。

ハッカソンチームの方は、別途お知らせしている専用ページよりお申し込みください。

Description

1日目、2日目のどちらかだけのご参加でも大歓迎です!
ただし、開催場所が異なりますのでご注意ください。また、2日間とも会場ではWi-Fi環境はご用意しておりませんので、各自でご準備ください。

  • 1日目:宮前区役所4F大会議室(川崎市宮前区宮前平2-20-5、最寄り駅:宮前平)
  • 2日目:川崎市役所第4庁舎(川崎市川崎区宮本町3-3、最寄り駅:川崎)

本マーケソンは、「G空間未来デザイン」プロジェクトの一環で行われています。
https://www.ourfutures.net/groups/26

※地理空間オープンデータ
日常生活や経済活動に欠かせない位置や時間に関連する情報を「G空間情報」または「地理空間情報」と呼びます。また、何らかの権利に基づく制限を課されることなく、誰でも自由に入手、加工、利用、再配布などすることができるよう公開されたデータを「オープンデータ」と呼びます。地理空間情報をオープンデータとして整備、公開することで、まちづくりや防災、ビジネス、インターネットサービスへの幅広い利活用が見込まれています。

※マーケソン
マーケソンはマーケティング(Marketing)とマラソンを合わせた、本プロジェクトオリジナルの造語です。ハッカソンで生み出されたアプリケーションの実際の利用者の需要に合わせた改善や、普及のための戦略立案などを行います。

マーケソンでは、ハッカソンで生み出されたアプリケーション・サービスの活用を目指し、関係するステイクホルダとアイデア創出チームのマッチングを行い、アイデアの完成度を高めるとともに、マーケソン後も活動が継続しやすくなることを目的としたセッションとなりました。

2月20日から21日の2日間には、開催場所である神奈川県川崎市の宮前区役所および川崎市役所に、ハッカソンでのアイデア創出チームの人だけでなく、宮前区民、自治体、企業、大学などから多様な参加者が、100人以上集まりました。

1日目は、アイデア創出チームがこれまで作り上げてきたプロトタイプに対し、想定ユーザーやステークホルダー(運用者、支援者)を対象にデモを実施してフィードバックを収集し、2日目の発表内容を練り上げていきました。マーケソンから初めて参加する人たちは、チームに参加して一緒になってつくりあげていく「チーム助っ人」、もしくは、さまざまなチームに関わりアドバイスしていく「チーム間の旅人」として積極的に参加してもらえました。

2日目は、各チームによる成果報告および最終審査を実施しました。成果報告の発表では、主に以下の要素について発表してもらいました。

  1. チーム名
  2. チームメンバー
  3. サービス名
  4. 対象課題
  5. ユーザー・カスタマー
  6. 主な機能
  7. 活用したオープンデータ
  8. 今後の実用化に向けた具体的なシナリオ

マーケソンの賞を選定する、審査員は以下の方々です。
  • 西澤明 様(国土交通省国土政策局国土情報課 課長)
  • 飯島純一 様(川崎市総務局情報管理部ICT推進課 課長)
  • 豆白保雄 様(宮前区 副区長)

  • 有識者
    • 坂下哲也 様(一般財団法人日本情報経済社会推進協会  電子情報利活用研究部  部長)
    • 関治之 様(コード・フォー・ジャパン 代表)
    • 関本義秀 様(東京大学生産技術研究所 准教授)
    • 古橋大地 様(マップコンシェルジュ株式会社  代表取締役社長)
  • 協力企業
    • 大屋誠 様(IDCフロンティア 技術開発本部 R&D室 副本部長兼室長)
    • 吉澤秀登様(インクリメントP 第2事業部 ソリューションズ企画部 部長)
  • 主催者・共催者
    • 庄司昌彦(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 講師/主任研究員)
    • 野村恭彦(株式会社フューチャーセッションズ 代表取締役社長)
    • 神武直彦(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 准教授)

審査結果

国土交通省国土政策局長賞

評価の観点

  • 地理空間オープンデータを利活用している
  • 全国各地の地域課題の解決に応用できる

思い出坂のビンゴ(チーム名:N.W.S.I)

国土交通省国土政策局国土情報課 課長の西澤氏からの講評:
「古い写真を使うというアイデアは、地域の移り変わりがわかり、新しく越してきた人にとっても昔の様子がわかるのでいいと思います」



じじばばウォッチ(チーム名:じじばばウォッチ)

国土交通省国土政策局国土情報課 課長の西澤氏からの講評:
「開発中は実現性が低いのではないかと思っていたが、だからこそ『本当にこのようなサービスが実現できれば画期的だ』という意見を聞いて、なるほどと思った。今後の重要な課題は少子高齢化なので、そこにフォーカスした点もよかった」


川崎市長賞

評価の観点

  • 川崎市におけるオープンデータの利活用に貢献している
  • 川崎市において今後新しいサービスの提供に貢献すると期待される

観光レシピ(チーム名:観光レシピ振興会)

川崎市総務局情報管理部ICT推進課 課長の飯島氏からの講評:
「観光産業との連携を考えていること、仕組みとしてはExcelからアプリが自動生成されるということで、参加する人のハードルも低くて、よく考えられていると思いました。川崎市の課題のひとつに魅力発信への取り組みが挙げられますが、このサービスは海外への発信も考えられているという点が、五輪を控えた今としてはタイムリーだと思います」


宮前区長賞

評価の観点

  • 宮前区独自の地域課題の解決に貢献している

坂部(チーム名:坂で元気)

宮前区副区長の豆白氏からの講評:
「宮前区は坂が多く、その坂をなんとか克服して魅力に変えようと各チームで色々と取り組んでいただけました。日々、宮前区を歩いて、どれくらいの高さを登ったかといったデータがわかると、そこに住む人や働く人の励みになると思うので、ぜひアプリ化してほしい」


G空間未来デザイン賞

マーケソン参加者の投票により選出。参加者は、地域課題を解決するためのソリューションとして、「ソリューションの革新性」、「ソリューションの実現可能性」、「地理空間オープンデータの有効利用」の項目について、良いと思ったところに各項目2票ずつ投票する。主催者側で集計し、合計投票数が最も多いチームに賞を授与する。

坂部(チーム名:坂で元気)


各チームの発表内容(発表順)

宮前カルチャークラブ(チーム名:宮前カルチャークラブ)
ジオフェンシング機能を搭載した地域SNSで、教わりたい人、教えたい人、学び合いたい人をマッチングすることを目的としている。「ツーリング仲間募集」「フットサルのメンバー故障につき急募、今すぐ来て!」といった細かい募集を気軽に投稿し、地域内で共有できる。地域住民の生活動向や行動履歴などをビッグデータとして収集することが可能で、顧客情報の解析結果なども活用できる。
想定ユーザーは、イベントなどの情報を投稿してくれる地域住民や法人、行政など。また、このプラットフォームでイベントなどの情報を閲覧する人で、位置情報を使った地域サービスを検討している人をカスタマーとして想定している。
今後はモックアプリの仮運用や開発支援者の募集、マネタイズの仕組みの確立などを行ったうえで、ユーザーテストを経てモニター向けサービス開始を目指すとともに、サーバーのスポンサー探しなども行う。

じじばばウォッチ(チーム名:じじばばウォッチ)
子どもたちと高齢者世代との交流を生み出すゲームアプリ。マーケソン初日には区内の公園やショッピングセンター、保育園などを巡り、施設のスタッフなどにヒアリングなどを行った。
高齢者に“妖怪”(見守り隊)になってもらって、子どもたちは街で出会った見守り隊のベストに付けたQRコードやNFCにアクセスすることで妖怪を集められる。ゲットした“妖怪”は図鑑画面で確認することが可能で、どの場所で友だちになったのかも確認できる。子どもが冒険できるフィールドの設定と高齢者の位置を把握できるマップ&レーダー機能も実装。
オープンデータを使用して老人福祉センターや公園、危険な場所などを子どもに知らせるほか、プライバシーに配慮した形で高齢者や子どもの動きの傾向を把握し、新たにオープンデータ化する。
今後は警備会社、教材開発会社、通信事業者などとの連携を目指し、2015年夏~秋に実証実験を行う予定。

宮前区 すてき発見!(チーム名:渡る世間は坂ばかり)
子どもと一緒にクイズやカルタづくりを楽しめるアプリ。子どもが街のさまざまな人や場所を取材して4択のクイズをつくり、写真とともにアップロードする。クイズポイントに近付くと回答が可能となり、正解数とクイズづくりの貢献数に応じてポイントを入手できる。カルタについては、子どもが既存の“宮前カルタ”をヒントにオリジナルカルタを作成し、場所に近付くとカルタデータを取得可能となる。事前のマーケティングとして、小学校の6年生にお願いしてクイズの作成を依頼したところ、多くの作品をつくってもらえた。
ユーザーとしては小学校の中高学年を想定しており、カスタマーには学校やIT・教育関係の企業を想定している。通信キャリアやIT企業にはタブレットやスマートフォンの貸出、プログラミング教育の講師の派遣などを提案し、タウン誌やメディア関係には、クイズやカルタのネタの提供やイベントの共催・参加などを呼びかける。また、お祭り系のイベントと組み合わせたり、学校での授業に活用したりすることも検討している。

観光レシピ(チーム名:観光レシピ振興会)
Excelで観光データを作成し、登録すると自動で観光ガイドアプリを作成できるプラットフォームで、プログラマーでなくても地域に特化した観光アプリを制作できる。
今回は同システムを使って、農園や遺跡、寺、工場などを巡る観光ルートを案内する「ルート検索」と、ホッピーを飲める店を案内する「スタンプラリー」のふたつのアプリを作成した。「スタンプラリー」の作成にあたっては、ホッピービバレッジ株式会社がホッピーを飲める店のデータをオープンデータとして公開した。
海外の学校が同プラットフォームを活用する試みも開始しており、オープンデータとプログラミングで国際交流する姉妹校を、企業が支援する形でマネタイズを検討する。また、地域の観光情報を市民の手によって作成する環境をつくることで旅行会社は専門業務に注力することが可能となり、新しい市場の創出を期待できる。
今後の展開としては、同プラットフォームの妥当性を確認する事務局を宮前区に設置するとともに、コンテンツのアップデートなどを継続させる。また、観光レシピの作成者が増加するようにコンテストを開催し、事務局は大会を運営する。全国大会は2016年3月を予定。

ぐるっと宮前 声アプリ(チーム名:区長と仲間たち)
宮前区の魅力を住民の声で伝える街紹介アプリ。案内ルートを進んで街をめぐり、登録されたスポットの周辺20メートル圏内に近付くと声で案内が流れる。地域住民のおすすめスポットを声で登録することも可能で、お気に入りのコースをシェアできる。
マーケソンで地元の主婦に使ってもらった結果、「鳴る場所を探すのが楽しい」「宝探しのような感覚」「健康になる」といった好評価を得た。当初は自転車に付けて区外の人に使ってもらうことを考えていたが、マーケソンの結果、自転車だけではなくて徒歩での利用も想定し、「地域の人が地元の情報を発見できるアプリ」という方向性に修正した。
今後は東急電鉄に協力を依頼するとともに、スポットの選定やコンテンツづくりを行い、地域住民が参加してコンテンツ録音ワークショップなどを開催する。アプリと電動アシスト自転車のレンタルサービスを組み合わせることも考えており、別プロジェクト「坂部」とのコラボレーションで、ハブ施設「宮前アクティブセンター」を駅前につくりたいと考えている。

思い出坂のビンゴ(チーム名:N.W.S.I)
地図画面やレーダーを見ながら宮前区を散策し、坂に行くと位置情報と連動して仮想の「坂カード」を入手できるアプリ。坂カードには区民から投稿された写真や思い出エピソードが掲載されており、カードを集めることでビンゴゲームも楽しめる。ビンゴが成立すると地元商店のプレゼントも入手できる。
カードにはバナー広告を貼れるスペースを用意して、地元商品の広告を掲載することでWebからの商品購入やリアル店舗への誘導を図れる。また、ビンゴ景品により地元商店のクーポン券なども発行できる。
ビジネスモデルとしては、地元商店による広告料を収入とするモデルと、投稿された写真を無料の写真素材として提供して“坂のある風景”の保全事業に賛同してもらえる企業をスポンサーにしたクリック募金機能を設けて、地域住民のクリックで協賛企業が宮前区に募金を行うというモデルの2種類を考えている。
現在のところ、同プロジェクトを事業として検討しているスタートアップ企業が1社あり、協賛企業も募集中。

ぐるっと宮前バス(チーム名:ぐるっと宮前バス)
バスを使った移動を支援するワンストップサービスで、バスの総合路線図や停留所、時刻表などを収録したアプリを提供する。現在地からのバス停検索や複数ルート表示、空席情報、バス停到着逆算アラート、乗り継ぎ時の時間調整スポット案内などが可能。
マーケソン初日には宮前区役所の2階ホールで、区役所を訪れた一般区民にヒアリング調査を行ったあと、区役所近辺にあるバス停に移動して、バスを待つ一般住民にも聞き取り調査を行った。
アプリではイベントや店舗情報を紹介するほか、乗り継ぎ割引やリピーターへのインセンティブも導入する。利用者への普及案として、スマートフォンだけでなく、店舗でのタブレット検索や自宅でのPC利用なども可能にする。バス事業者にとっては、利用者が増えること、利用者の行動履歴を取得できること、記念カード販売による売上増などのメリットが得られる。

公園に行こう(チーム名:公園に行こう)
宮前区内の公園情報を提供するアプリで、地図上のマーカーを選ぶと公園の詳細情報を見られる。
ターゲットユーザーは子育てをしている母親で、公園デビューに不安を抱いている人や、相談相手がいなくて孤独感に悩んでいる人などの不安を解消する。
マーケソンでは、子育て情報誌「みやまえ子育てガイド とことこ&おでかけマップ」を発行している宮前区役所こども支援室のスタッフと、宮前区道路公園センターのスタッフにヒアリング調査を行い、公園の利用者側と管理者側の両方の立場から話を聞いた。
こども支援室では「とことこ」のWeb版を準備中で、イベント情報などでアプリとの連携を検討中。有志のエンジニアチームで具現化することを考えている。また、企業が公園を使ってイベントを企画するためのプラットフォームとしての可能性も追求する。

坂部(チーム名:坂で元気)
坂の多い宮前区をまるごとトレーニングフィールドにしようというコンセプトのアプリ。
普通のトレーニング以上に鍛えたいランナーをターゲットとしており、カスタマーとしては川崎市内のIT企業や医療機器メーカー、スポーツメーカーなどを想定している。距離だけでなく鍛える部位や見たい景色を設定することによりおすすめルートを提示し、走行時は地図上にルートを表示して軌跡ログを記録できるほか、坂の勾配も調べられる。また、区内で開催されるスポーツイベントの情報も収録する。
マーケソンでは元オリンピック選手やアメフト選手、走るのが好きな人などに参加してもらってフィールドワークを実施。マーケティング調査の結果、累積高低差による評価やタイムランキングの機能が欲しいといった意見や、「余計なものは不要で、コアな情報提供が集まっていることが重要」といった意見を得た。
また、「ぐるっと宮前 声アプリ」とコラボしてアクティブセンターをつくったり、イベントを開催したりすることも検討する。イベントが大事であると考えており、協賛金などでアプリ運営につなげていければいいと考えている。


以下サイトにもマーケソンのレポートを掲載していただきました。
ハッカソン成果の事業化を目指す初のイベント「G空間未来デザイン マーケソン」が開催 - MdN Design Interactive - Webデザインとグラフィックの総合情報サイト

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